医療情報を、現場と制度の両側から読む株式会社医療ラボ
HEALTHCARE IT ─ SINCE 1999

医療の現場に、
忖度しない視点を。

電子カルテ27年。医療情報システムのコンサルティング・PMO・受託開発、そして医療データの二次利用支援。建前ではなく、現場で本当に効く「次の一手」を、制度と現場の両側から導きます。

27年EMR実装の知見
一次情報主義の論説
4領域の伴走支援
今週の論説
2026.07.21 ─ 骨太方針2026

骨太方針2026を閣議決定。
医療DXは今年も「柱」に――旗は新しく、行き先はそのままでしょうか。

7月21日、政府は「経済財政運営と改革の基本方針2026(骨太方針2026)」を閣議決定しました。「責任ある積極財政」元年を掲げ、医療分野では医療DX・AIの推進、電子カルテ・電子処方箋の普及と情報連携、医療・介護情報の二次利用を含む利活用基盤の構築、医療情報化推進方針の策定などが並びました。電子カルテは2030年までに普及率100%、中小病院・診療所向けの標準型電子カルテ(実装版)は2026年度中の完成を、それぞれ引き続き目標として明記しています。
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医療ラボの視点

骨太方針で医療DXが柱に据えられるのは、これで何年目になるでしょうか。電子カルテ普及率100%も、二次利用の基盤も、標準型カルテも、掲げられた目標の多くは昨年までと地続きです。「積極財政」という新しい枕詞のもとで器と旗印は毎年更新されていきますが、現場が知りたいのは、その基盤がいつ・どの業務に・どんな手触りで届くのか、という一点に尽きます。方針の文言が厚みを増すほど、実装の進捗もあわせて厚く語られることを、静かに期待したいところです。

医療情報トピックス

医療DXの動向を、両側から読み解く。

2026.07.21
医療DX政策

規制改革実施計画を閣議決定 ― 6月の答申が「計画」に、電子カルテ共有と二次利用の拡大が政府方針へ

7月21日、政府は「規制改革実施計画(令和8年)」を閣議決定しました。6月29日の答申で示された医療分野の項目が実施事項に位置づけられ、電子カルテデータの利活用促進(電子カルテ情報共有サービスの対象情報・保存期間・共有閲覧対象者の拡充、二次利用の対象情報の拡充。令和8年結論)、本人同意を不要とする医療等データの範囲・利用主体・利用目的の在り方(EUのEHDSも参考に。令和8年夏結論)、医師による画像読影等におけるAI活用の促進などが並びました。

医療ラボの視点6月末の答申が、ひと月足らずで「実施計画」という次の器へ移りました。工程は令和8年結論・令和8年夏結論と小気味よく並びます。もっとも、拡げようとしているのは主に「集める・つなぐ・二次利用する」側で、集められる本人の同意を「不要にする」範囲の検討もそこに含まれます。EUのEHDSを参考に、という一文は心強い一方、あちらが同時に備える本人のオプトアウトや監督の仕組みまで併せて参照されるのか――計画の速さに、納得を積み上げる作法が置いていかれないか、次の結論を静かに見守りたいところです。
2026.07.10
個人情報保護法

改正個人情報保護法が成立・公布 ― AI開発のための「統計」はどこまでを指すのか

7月10日、改正個人情報保護法が参議院本会議で可決・成立し、7月17日に公布されました。統計情報等の作成にのみ利用される場合に本人同意を不要とする特例が新設され、資料には「統計作成等であると整理できるAI開発等を含む」と明記。学術研究例外の「学術研究機関等」に医療の提供を目的とする機関・団体が含まれることも明示されました。施行は公布から2年を超えない範囲内(遅くとも2028年7月)です。

医療ラボの視点どこまでが統計で、どこからが別の何かなのか。その線引きは、これから政令・規則・ガイドラインに委ねられました。病院が「学術研究機関等」に明示的に含まれたことと合わせ、医療機関は自院のデータの出口について、これまで以上に説明を求められる立場になりそうです。7月17日の公布で施行の起算点が定まり、これからの2年弱は条文の細部が固まるのを見届ける時間になります。
2026.06.29
医療DX政策

規制改革推進会議が答申 ― 電子カルテ情報の共有先に薬局・介護事業所、がん検診のAI読影は「医師1人」も検討へ

6月29日、規制改革推進会議が「規制改革推進に関する答申」を取りまとめました。電子カルテデータの共有・閲覧の対象者に薬局・訪問看護ステーション・介護事業所等を含めること(令和8年結論)、本人同意を不要とする医療等データの範囲等について令和8年夏に結論を得て令和9年通常国会への法案提出を目指すことが盛り込まれ、がん検診の二重読影を読影支援AIの活用により医師1名でも可能とする方向での見直しの検討(令和9年結論)も明記されました。

医療ラボの視点本人の同意を不要とする範囲は、7月に成立した改正個人情報保護法で広がったばかりです。その答申には、さらに次の法案を令和9年の通常国会に、という一行が並びます。掲げられているのは「入口」の同意から「出口」の監督へという転換ですが、入口が先に開き、出口の設計はこれから結論、という順番になってはいないでしょうか。別の項には「一定の強制力」「悉皆的に収集する仕組み」という言葉も見えます。集める側の仕組みが精緻になるほど、集められる側の納得をどう調達するのか――そちらの設計図も、あわせて見せてほしいところです。
2026.06.26
電子カルテ標準化

標準型電子カルテ、2027年4月供給へ ― 標準仕様Ver1.0の認証制度、2026年9月に公表

6月26日の医療等情報利活用ワーキンググループで、標準仕様の認証制度要綱を2026年9月に公開し、「標準仕様Ver1.0認証」を受けた電子カルテ製品の2027年4月提供開始を目指す方針が示されました。

医療ラボの視点認証制度の公開が9月、認証製品の供給が翌年4月。ベンダーに与えられた期間は実質半年ほどです。2030年の普及目標から逆算すれば急ぐしかないのでしょうが、急いで世に出たシステムは、その後の現場で長く使われるもの。最初の版の「作り込みの余白」がどれだけ残されているか、静かに見守りたいところです。
2026.06.24
医療DX政策

政府、「医療DX基盤」に官民5.2兆円 ― 2040年度までの成長戦略投資に位置づけ

6月24日の経済財政諮問会議・日本成長戦略会議の合同会議で戦略17分野の官民投資額が示され、「クラウドネイティブに最適化された医療DX基盤」に2040年度までで5.2兆円が位置づけられました。17分野全体では累計370兆円超を想定する成長戦略投資の一角です。

医療ラボの視点兆円単位の数字はニュースになりますが、現場が知りたいのは金額より配り方です。投資の柱はすでにお馴染みの顔ぶれ。大きな器が用意されたこと自体は歓迎しつつ、その中身がどの現場の、どの課題に、いつ届くのか――数字の発表より地味なその部分を、引き続き追いかけたいと思います。
2026.06.18
情報セキュリティ

厚労省、医療情報システムの「廃棄」に注意喚起 ― 破砕確認・立ち会いの徹底を要請

患者の個人情報を保存したハードディスクが、破砕処理を委託されながら破砕されないまま外部に流通する漏えい事案が明らかになりました。これを受け厚労省は6月8日、機器を壊した証跡の確認、医療機関担当者の立ち会い、委託前の廃棄手順の確認などを求める事務連絡を発出しました。

医療ラボの視点データを「集める・つなぐ」話題が続くなか、今回はデータを「捨てる」ときの一件です。破砕を確かめる、立ち会う――言われてみれば当たり前の手順を、国が改めて文書で示さねばならなかったこと自体に、出口側の手薄さがにじみます。新しい仕組みを増やすほど、その終着点である「廃棄」の作法も、同じ熱量で語られてよいはずだと思います。
事業領域

医療の「次の一手」を、実行まで。

01

プロジェクト
マネジメント実行支援

選定・導入・更新の現場で、計画から稼働まで伴走。要件の抜けや運用の穴を塞ぎます。

02

マネジメント
コンサルティング

経営と現場をつなぐ視点で、医療機関の意思決定と業務改善を支えます。

03

システム
コンサルティング

標準化の波を自院の業務に落とし込む。ベンダー中立の立場で最適解を導きます。

04

受託開発業務

27年の実装知見で、医療現場で本当に動くシステムを確実に形にします。

私たちの強み

数字を見るだけでは、医療は変わらない。

01

電子カルテ27年の実装知見

汎用機の時代からAI活用まで、医療情報システムの進歩とともに歩んできた現場の知見が土台です。

02

現場と制度の両側を知る

告示・通知などの一次情報を押さえつつ、現場で何が起きるかを併せて読む。机上論で終わらせません。

03

ベンダー中立・忖度しない

特定製品ありきではなく、医療機関にとっての最適を率直に。だからこそ言える本音があります。

04

見る→決める→動くまで伴走

課題の可視化で終わらず、意思決定と実行までを支える。動くものを、確実に届けます。

会社案内

ITで医療の未来を想像し、人の未来に貢献する。

会社名株式会社医療ラボ
代表者代表取締役 髙月 常光
所在地〒279-0041 千葉県浦安市堀江3-28-31
電話090-8893-2345
事業内容プロジェクトマネジメント実行支援/マネジメントコンサルティング/システムコンサルティング/受託開発業務

その「次の一手」、
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